金銅製履

金銅製履こんどうせい くつ

全長38.4㎝、最大幅12.4㎝、最大高11.6㎝
 藤ノ木古墳ふじのき こふん石棺せっかん内には、お2人の御遺骸ごいがいが安置され、金銅製履こんどうせい くつも二足が出土し、それぞれをA・Bと呼び、写真は、北側の被葬者ひそうしゃの足元に立て掛けるよう置かれたAの右足です。
 銅板どうばんの表面に、針状の道具で突いて着けた線刻せんこく列点文れってんもんで、六角形の亀甲繋ぎ文きっこうつな  もんを型取り、全体にはねじった針金の先の円形えんけい魚形さかながた歩揺ほようにより装飾そうしょくされている。
 また、良好な状態で残った内側の織物は、履口はきぐちにしき縁取ふちどりが見えます。
 底の方にも歩揺ほようが付けられており、実用品ではなく死者への副葬品ふくそうひん。又は、椅子に座った状態でいたと考えられる。

藤ノ木古墳ふじのき こふん 出土品
奈良県立橿原考古学研究所 附属博物館展示

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA