覚えておられる方々も多いと思う。
平成14年、西暦2002年8月のこと、多摩川の丸子橋付近に体長1メートルほどの『アゴヒゲアザラシ』が現れ、世間に愛嬌を振りまいた。
多摩川の「タマちゃん」はたちまちメディアに取り上げられ、テレビのワイドショーは生中継すべく付近に貼り付き、
夏休みとあり見物客や、アイスキャンデーを売る業者などで、普段さほど人の居るはずも無い川岸は賑わい、横浜市西区より特別住民票を与えられ『名誉区民』となった、
時の内閣総理大臣も内閣府内のインタビューでコメントする程だ。
宮城県南三陸町で別のアザラシ「ウタちゃん」が出現。東日本、太平洋・日本海沿岸各地でも野生のアザラシやオットセイ、イルカが出没し、
「タマちゃん」の姿が見られなくなる二年間ほど、このブームは継続する。
通学するアマビエ
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不思議なのは、これらの動物は動物園などで、見ることが出来る珍しくない者たちばかりであった、であるにもかかわらず、
なぜブームとなったのであろうか。
これは、日本人の文化・信仰の無意識が、折口信夫の提唱した他界よりの『まれびと』だと判断させたからではなかろうか。
アマビエもそうである。日本人にとって異世界より来訪する『まれびと』は、『ケガレ・ハレ』などと共に、
日本の習俗や神話・昔話の根幹で有り、『マンガ』の一つのジャンル「居候キャラクター」物、
また『ライトノベル』の「異世界転生」物にも通ずる日本概念を解き明かす重要な鍵だ。
アマビエと『まれびと』信仰2『まれびと』の登場する『神話』と『昔話』と『山人』
捨身飼虎2【神の中立】と【仏の共感】
アマビエ、関連資料
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