秦氏千年の計22 腐敗した「徳川幕府」

 大坂東町奉行おおざか ひがしまちぶぎょうだった跡部良弼あとべ よしすけには、これとは真逆の、

 天保てんぽう7年(西暦1836年)11月29日に江戸町奉行の命令で大坂に米を買い付けに来た江戸商人に対し、協力拒否の姿勢を取ったとする説が有りますが、

ならば大塩平八郎の乱おおしお へいはちろう  らんが起きていないはずですので、整合性せいごうせいが有りません。
 

 とにかく跡部良弼あとべ よしすけはこの事件の責任を問われる事も無く、

実兄じっけい水野忠邦みずの ただくに強制隠居・謹慎きょうせいいんきょ  きんしんに処されてもなお、この腐敗した徳川幕府の中で順調に出世しますから、処世術しょせいじゅつにはけた人物だったようです。

 ちなみに、水野忠邦みずの ただくに失脚しっきゃくの際は、

天保の改革てんぽう  かいかくで人々のうらみを買い、江戸市民が暴徒化して水野みずの邸は襲撃されていますので、ほとほと庶民しょみんに嫌われる兄弟でした。
 

大塩平八郎 像おおしお へいはちろう ぞう


大阪城天守閣蔵

 
 大塩平八郎おおしお へいはちろうが決起する前に、大坂町奉行所おおざか まちぶぎょうしょ不正ふせいや役人の汚職おしょくなどを、江戸の幕閣ばっかく告発こくはつする手紙は、

御仕置例類集おしおき るいれいしゅう第一輯だいいっしゅうに禁止されている武家無尽ぶけむじんに関する内容で、

 武家無尽ぶけむじんとは、江戸時代の金融取引により武家が利益を上げる物です。
 

 『御仕置例類集おしおき るいれいしゅう』は、徳川幕府の刑事事件に関する判例集で、武家無尽ぶけむじんの仲介で利益を上げる行為は、その中で処罰対象とされていた訳ですが、

それを犯罪を取り締まる側の大坂町奉行所おおざか まちぶぎょうしょの役人が無尽むじん、詰まりは、違法な金融取引の仲介を行っていたと言う刑事事件を、告発する物でした。
 

 大塩平八郎おおしお へいはちろうはかつて与力よりき時代、大坂おおざか不法無尽ふほうむじんを捜査した際にも、この事件の追求を行いましたが、大名たちや幕閣ばっかくの要人も多く関わっており、

証拠は揉み消され、政治的圧力から捜査は中断を余儀なくされていた物です。

 この隠蔽いんぺいされた事件を、大塩平八郎おおしお へいはちろうは再び手紙で告発しました。
 

 しかしその中には、当時の老中ろうじゅう 水野忠邦みずの ただくになど幕閣ばっかくが4名も含まれていたため、不法無尽ふほうむじん不問に付ふもん ふされたのです。
 

 このように、自分たちで決めた法律を護れないお粗末な封建制度ほうけんせいどを見てゆくと、徳川幕府は今の中国共産党ちゅうごくきょうさんとうと、

 「大差なかった」そう断定だんていできるのでは無いでしょうか。

 そして儒学じゅがく封建制度ほうけんせいどのために存在した腐臭ふしゅうを放つ過去の怨念おんねんであり、それを振り回して居るところもソックリそのまま同じです。
 

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いつもありがとうございますm(_ _)m
                  
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