秦氏千年の計47 天智天皇の最期と弘文天皇の誕生

 蘇我安麻呂そがの やすまろは、蘇我馬子そがの うまこの曾孫ひまごに当たる人物で、大海人皇子おおあまのみこ(後の天武てんむ天皇)を病床びょうしょうの天智てんぢ天皇の元へ呼ぶ、使者ししゃの役を仰おおせつかりました。  安麻 …

秦氏千年の計46 朝廷の中で生き延びた蘇我一族

 中大兄皇子なかのおおえのみこ(後の天智てんぢ天皇)と中臣鎌足なかとみの かまたりは国政改革こくせいかいかく「大化たいかの改新かいしん」を行い、  遣唐使けんとうしが持ち帰る情報を元に、儒学じゅがく思想を積極的に取り入れ …

秦氏千年の計45 山背大兄王の非業と中大兄皇子の野望

 秋あきの田たの かりほおの庵いおの 苫とまをあらみ わが衣手ころもでは 露つゆにぬれつつ 天智てんぢ天皇 『後撰和歌集ごせんわかしゅう』秋中ー302  秋の田んぼの仮小屋かりごやの庵いおりで、例大祭れいたいさいに必要な …

秦氏千年の計44 額田王を巡る天智天皇と天武天皇、そして持統天皇

 あかねさす 紫野むらさきの行ゆき 標野しめの行ゆき 野守のもりは見みずや 君が袖きみ  そで振ふる 額田王ぬかたの おおきみ 『萬葉集まんようしゅう』第38葉(巻1ー20)  茜色あかねいろの日が射ひ さす、染料や薬用 …

秦氏千年の計43 縄文人にとっての「サナギ」

 「常世物とこよもの この橘たちばなの いや照てりに わご大君おおきみは 今も見る如ごと」 大伴家持おおともの いえもち『萬葉州まんようしゅう』巻18ー4063    常世物とこよものは「橘たちばな」の古名こめいで、橘た …

秦氏千年の計42 弥勒菩薩とダビデ神社

 聖徳太子しょうとくたいしの側近である秦河勝はたの かわかつは、世阿弥ぜあみが記しるせし「 能のう 」の理論書『風姿花伝ふうしかでん』によると……  欽明きんめい天皇の御代みよ、大和の国は奈良の泊瀬はつせ(初瀬はつせ)の …

秦氏千年の計40 占いで知られる「算命学」は飛鳥時代に伝来していた

 天武てんむ天皇は、兄の天智てんぢ天皇と同じ母親である斉明さいめい天皇(皇極こうぎょく天皇、2度御即位たびごそくいあそばす)から生まれた同母系兄弟です。  同じ母系の姉妹しまいや兄弟きょうだいは、古いにしえよりの「エオト …

秦氏千年の計14 チベットの吐蕃王国

 西暦670年、チベットの吐蕃とばん王国が唐とう王朝の安西大都護府管下あんざいだいとごふかんかに在った主要な唐とう軍の駐屯地ちゅうとんち、 安西四鎮あんせいしちんを攻め落とすと、天山南路てんざんなんろを遮断しゃだんしまし …