NATOだけは憶えた物です『エロイカより愛をこめて』で
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みずら。角髪。美豆良
[みずら]とは、両耳側へ伸ばして垂らした髪およびヒゲの両端のこと。またそれを結った髪型。闘う時に首を保護するための男性の髪型。
3世紀ごろの埴輪《はにわ》などでも見ることが出来るが、埴輪よりも古い縄文時代、紀元前1000年ごろに多く出土する土偶《どぐう》に[みずら]は見られない。
これは、縄文人が[みずら]を垂らして居なかったとする説と、土偶が女性であるため男性の髪型[みずら]では無い可能性の両方が有る。
旧約聖書のヒッタイトや、古アイルランドなどのケルトでは、長く伸した髪で戦いの際に首を保護した。
日本では、推古《すいこ》12年(605年)に聖徳太子が『冠位十二階』を導入すると、冠を固定するため髪を上方で一つの髷に結うようになり、[みずら]は子供時代の髪型となって行く。
兜の登場で、首および頭を髪で防護する必要がなくなると兜をズレなくするため上方で一つの髷を結った。戦国時代には長時間かぶる兜の蒸れから、頭頂部まで前髪を[さかやき:月代]に剃り上げるようになる。
それでも兜を脱いだ状態の武士は、やはり長髪で首を護るため髷《まげ》を解き[ざんばら髪・ざんばら頭]にしていた。
『記紀』での[みずら]の登場は。
黄泉《よみ》に居るイザナミに会いに来たイザナギが、イザナミから「見ないで」と言われたのに[みずら]に挿した櫛を取り火を着け、その灯りでイザナミを見てしまう場面。
スサノオがヤマタノオロチを退治する際、クシナダヒメを櫛に変え[みずら]へ挿す場面。
天照大御神《あまてらすおおみかみ》がスサノオと闘う準備のため[みずら]を結い、それを手で掴み矢を揺らし鳴らして四股を踏む場面。
ユーラシア大陸の中央アジアで、紀元前1500年ごろのアーリア人と見られる人型の出土品に、[みずら]状の髪型を見ることが出来る。
中近世以降、[みずら]のように髪を垂らす髪型はユーラシア北方で見られ、南方では上方にまとめる髷が多い。
紀元前18世紀〜7世紀、モーセ五書『旧約聖書:レビ記』に登場する、ユダヤ人の髪型[ペイオト]が[みずら]に共通する。
「ユダヤ人埴輪」と言われる埴輪は、『日本書紀』の「多胡郡《たこぐん》」群馬県、及び周辺の、茨城・千葉・埼玉からの出土が多く、「多胡《たこ》」は渡来人の胡人《こじん》が多いを意味する。
髪を短くする文化は近代になるまで無く、髪を切るための刃物の未発達や、寒さからの首の保護および、危険から首や頭を防護する必要からと考えられる。
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