11月2日、香港警察の放った催涙弾が、救護ボランティアの背中に当たり大火傷を負う。
香港警察の厳しくなる民主化デモ取締りを受け、アメリカとイギリスなどが催涙弾を香港へ輸出する規制を敷いた事から、
中国製の燃焼温度が250度にも達し、有毒ガスを含む催涙弾を使用するためだ。
この瞬間、救護隊の青年が背中に大火傷を負った。
これだけの人数の中に催涙弾が投げ込まれると死者が出てもおかしくない。
しかも中国の催涙弾はアスファルトを溶かす温度。
別視点
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3日、九龍半島東部の将軍澳は、観光地でこそないが、
香港の特徴ある町並みと超高層ビルの林立する新興住宅街が、この半月余り1人で取材に勤しむバーナデット・チェンを迎えてくれた。
ここには、世界で最も成長する大学の1つであり、イギリス領 香港政府によって1991年に設立された公立の『香港科技大学』のキャンパスも広がる。
その科技大生も参加しているであろう民主化デモは、九龍半島でも行われ、
近頃では珍しくなくなった香港警察の催涙弾を使用する強制排除が、こちらでも執行されていた。
催涙ガスに巻かれて駐車場ビルへと避難するデモ参加者に対し、容赦なく催涙弾は発射され、ビル壁のヘリにしがみ付くデモ参加者たち。
記者にはどうする力も無い、ただ事実を伝えるのみである。
ゴドフリーは何処へ行くにもアイリーンと連立つようになり、白Tシャツに棍棒を持った3人ほどの男たちを伴って、常に彼女を見張らせた。
本日は香港島を離れ将軍澳へ車で来ているが、あちこちの道路は警察とデモで閉鎖され、
すっかり夜となっても、廻り道を止む無く選び帰路へ付くしかない。
また通行止めに出食わした。駐車場ビルへ香港警察が催涙弾を何発も撃ち込むのが、遠くからでも見て取れる。
デモ参加者は追い詰められたか、物を投げ応戦しているようだ。
風向きで催涙ガスがこちらへ流れて来る機会を逃さず、
アイリーン・アドラーは翼を伸ばしドアを開けると、猛禽の鳥になって隣りの男をスリ抜け、
「アイリーーーーン!!」と叫ぶゴドフリー・ノートンの声を後に残し、
白い濃霧の中へあっと言う間に翔び去って行った。
バーナデットは香港警察に阻まれ駐車場ビルへ近付けず、皆が騒然と催涙弾にむせる白煙からアイリーンは現れ出でて、
再会を喜び合う暇もなく、たちまち二人は警官隊に脇へと追いやられ、人混みに吸い込まれるのに身を任せ、
深夜の内に香港警察の目を回避しつつ、民主化勢力の集いし香港中文大の構内へと漂着する。
香港新界の沙田区に在る公立の『香港中文大学』は1963年に設置され、英国風に生徒全員が9つの書院制度へ属し、
それぞれの寮か国際寮で生活するのが特徴で、香港政財界の有力者が卒業生に多い。
翌11月4日未明、将軍澳の駐車場ビルの敷地内に、
意識不明で倒れている血だらけの香港科技大学生、周梓樂 氏(22)が救急隊によって発見され、クイーン・エリザベス病院へ搬送される。
前夜に香港警察は周辺でデモ参加者の強制排除を進めていた。周さんは、催涙弾から逃れようと壁をよじ登り転落したとされる。
科技大の学生たちは、夜を徹し 周さんの回復を願う集会を連日開いた。
5日で、6月のデモ拡大から150日を迎え、身柄拘束された人々の合計が3千人を超える事が、香港警察の発表で分かった。
8日午前8時09分、4日に香港警察との衝突現場付近の駐車場敷地内から意識不明で発見され病院へ搬送された科技大生 周梓楽 氏(22)が死去する。
香港警察は、空気中に漂う催涙ガスはわずかであり、救急隊員の応急手当てや救急車による搬送を妨害したとする疑惑も否定した。
彼はこの一連の香港民主化抗議活動『Water Revolution(水革命)』に直接絡む、初の犠牲者である。
Protesters are blaming the Hong Kong police for the death of 22-year-old Chow Tsz-lok (#周梓樂) who fell in a parking garage near a protest #HongKongProtests #香港 pic.twitter.com/3ZDXX1N35f
— Bloomberg Originals (@bbgoriginals) November 8, 2019
9日は、「ベルリンの壁崩壊」から30周年だ。
1989年11月9日、これまで全体主義体制を維持してきた東ドイツ政府が、旅行と国外移住の大幅規制緩和の政令を発表した事で、
その日の夜にベルリン市民は『ベルリンの壁』へ殺到し破壊して、国境検問所は開放され。翌10日にはベルリンの壁の撤去作業が始まった。
この「ベルリンの壁崩壊」こそ全体主義・共産主義崩壊の象徴であるが。
香港の現状こそ、かつての全体主義・共産主義体制の犠牲の再現であり。前日、初めて民主化デモ参加者に犠牲者が出た事で、
中国共産党の主導する暴力弾圧に対する怒りと、犠牲者追悼のため、9日はさらに大規模なデモへと発展する。
周さんが発見された現場に集いし献花の列は数千人にも及び、何時間にも渡ってロウソクを灯し追悼の言葉を記す。
民主活動家らは香港警察と対峙し、九龍・香港島など複数の地区で道路は封鎖されるに至った。
二人も、アイリーンが白い花を持ち、バーナデットはカメラをたずさえ追悼式へ向かう。
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