天智天皇と、その皇女にあらせられた持統天皇
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ
私たちに、天がお与えくださる日毎の糧、食べ物にまつわる重要な、秋の収穫祭、
秋の例大祭に今、正に挑もうとされる、天皇陛下の御姿勢と御熱意を描いた歌です。
これらの農業儀礼は、古代から現代に至るまで天皇陛下により、連綿と続けられて来た大切な行事であり、
百人一首第一番目に相応しい御歌と、言えるのでは無いでしょうか。
小倉 百人一首002 持統天皇
春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
こちらも神事に纏わる、白妙の衣が出て来る御歌になります。
ただこちらは、今神事をやって居られると言う訳では無く、春の神事が終わった後に、使用した白妙の衣を洗い干す場面で、
その先に在る天の香具山を仰ぎ見て、
亡くなられた夫の天武天皇、または27歳で薨御された皇太子の草壁皇子、
或いは、一連の事件をお想いになられる持統天皇の心持ちを描いた御歌、で御座いましょう。
かるたの聖地
日本で初の、水を貯める漏刻を用いて鐘鼓による時報を国家に採用した、天智天皇を奉ずる神社。
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